廃車事情に大きな影響を及ぼした自動車リサイクル法。これは廃車の手続きにも大きく関係してくる。そこでこの法律の基本的な部分を正しく理解しておこう。

自動車リサイクル法を理解しておこう

2005年に施行された自動車リサイクル法は、廃車を適正に行うことで環境を破壊しないようにする法律だ。廃車手続きと切っても切れない関係にある。つまり自動車リサイクル法を理解することは、廃車の様々な手続きに対して理解を深めることになる。

自動車リサイクル法の意義

自動車リサイクル法|廃車完全ガイド

廃車の手続きに大きく関係する自動車リサイクル法

そもそも車は、鉄やアルミニウムが多く使われているためリサイクル率は比較的高く、総重量の約20%を閉めるシュレッダーダスト(解体の再に出る破砕くず)などが埋め立て処分されるのみだった。

ところが埋め立て処分スペースがなくなってきたことにより、車の不法投棄が懸念されるようになってきた。加えて、カーエアコンなどで使われているフロン類は環境問題でクローズアップされ、エアバッグは処理方法を間違えると爆発の危険性もある。

そこでシュレッダーダスト・フロン類・エアバッグを適正に処理しようと、同法が施行されたのである。

このため自動車リサイクル法は、次の3点が大きな柱となっている。

1:自動車メーカー・輸入業者は、シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類の引き取り・リサイクルが義務づけられている。

2:その処理費用は、リサイクル料金として、車の所有者が負担する。

3:このリサイクル料金は、廃車になるまで、資金管理法人(自動車リサイクル促進センター)が預かり、管理する。また、関連事業者における廃車のリサイクルの実施状況等については、情報管理センター(自動車リサイクル促進センター)が把握・管理する。

新車・中古車を問わず、車を購入する人は同時にリサイクル料金を払うことになる。中古車になって次々とオーナーが変わったとしても、そのリサイクル料金は新しいオーナーが払い続ける。その際、前オーナーにはリサイクル料金分が払い戻される(たいていは買取価格にその料金が含まれる)。そして最後に廃車する人が、そのリサイクル料金を使って廃車する、ということだ。

また同法において、廃車する際には、都道府県知事または保健所設置市の登録を受けた引き取り業者のみに引き渡すことが義務づけられている。そうしないと、永久抹消登録または解体届出に必要な引取証明書が発行されない。

リサイクル料金の中身とは?

リサイクル料金に含まれているのは「シュレッダーダスト(車の解体や破砕後に残るゴミ)・エアバッグ類・フロン類」の引き取り・リサイクルに関する料金だけ。これらは車の総重量の約20%に過ぎず、残りの80%は鉄やアルミニウムなどの金属だ。これらの金属はその後販売(リサイクル)できるので、業者としては処理費用をかけても十分元が取れる。そのため廃車時にこの分の処理費用を請求されることはほとんどない。もちろん今後、金属の価格が暴落すれば、別途請求されることは、可能性としてはある。

また車を積載車等で引き取ってもらう場合のその引き取り料金や、事務処理などの手数料なども、リサイクル料金には含まれていない。

ただし、ここ最近は金属の価格が急騰している。それらを背景に、廃車するオーナーに対して費用を請求することはほとんどなくなってきている。むしろ「廃車を買取りたい」という業者が増えているのである。

自動車リサイクル料金の中身|廃車完全ガイド

車一台の総重量の約20%の処理にリサイクル料金を支払う