Report/西崎 博之 Photo/尾形 和美 Illustration/伊東 宣哉
取材協力/株式会社 啓愛社 金沢リサイクル工場

車に隠れている貴重な資源

スクラップの山|大人の社会科見学に出かけよう

さあ、今日は車のリサイクル工場を訪れてみよう! いかに新車のカタログから中古車情報までをお世話するカーセンサーといえど、廃車の行く末まではめったに取り上げんから注目じゃぞ。

一生を終えた車はどうなってしまうんでしょうか? 興味津々です。博士、早く行きましょう!

まぁ、待つんじゃ。その前に、車に使われている原材料でいちばん割合が多いものは何かご存じかな?

鉄、ですか…?

うむ、その通り。車に使われている原材料は、鋳鉄・ステンレス鋼・特殊鋼などを含むとおよそ7割が鉄といわれておる。その他には、樹脂・アルミ・ゴム・ガラスなどが使われておるな。

たくさんの素材が組み合わされて、1台の車になっているんですね。これをリサイクルするのは大変そう。家庭のゴミを分別するだけでも細かくて大変なのに…。

もちろん、そこには多大な労力がかかっている。じゃが、リサイクルに取り組まなければ、地球環境への負荷はますます大きくなってしまう。自動車リサイクル促進センターの調査では、2007年度に年間300万台以上も廃車処理がされたんじゃ。いかにリサイクル率を上げるかが未来の鍵なんじゃよ。

地球を守るためのリサイクル法

2005年1月から自動車リサイクル法が施行されましたね。

うむ、車の所有者が廃車費用をあらかじめ預託するリサイクル法によって、解体業者が廃車を適正に処理する費用が担保されたんじゃな。あらゆる有限な資源を大切に使い地球環境を守ることをぜひ社会の基本にしたいものじゃよ。

廃車工場を見学して車のリサイクルを見てみよう!

では、お待ちかねの社会科見学と行こうかの。

待ってましたよ。楽しみです!!

ここの工場は廃車を素材別に細かく解体するシステムが整っておって、廃車くずである『シュレッダーダスト』の排出が極めて少ない優秀な工場なんじゃ。車重で見た場合、リサイクル率は90%を優に超えるんじゃよ。

90%超とは、すごいですね。

しかも、正しく処理すればこの大半がリサイクルに回せるのじゃから「自動車に捨てるところなし」といった具合じゃな。

かつての鯨みたいですね(笑)。

鉄や銅、レアメタルはもちろんのこと、LLC(ロングライフクーラント)やウインドウウォッシャー液にいたるまで分別回収するのじゃよ。

ウインドウウォッシャー液まで!? その仕事ぶりをよく見ておくようにします。

昨今のように金属の相場も高くなく、リサイクル法もなかった時代から、志をもってリサイクルに取り組んできた工場じゃ。きっと勉強になるぞい。

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